百科事典

アガロオリゴ糖と大腸がん発症予防

背景

実験的にアゾキシメタン(AOM)をマウスの腹腔内に注射すると、大腸において微小病変である異常陰窩巣(大腸がんの前がん病変、以下、大腸がん)が発生することが知られています。このようにして、大腸がんを意図的に引き起こし、それを用いることで治療や予防の研究に役立てています。

 

結果

通常の食餌に比べて、高脂肪の食餌を給餌されたマウスでは、大腸がん前がん病変が観察されましたが、その病変はアガロオリゴ糖を投与されたマウスで有意に抑制されました。

 

要約

アガロオリゴ糖は大腸がん前がん病変の発生を抑制することができます。

 

今後の可能性

アガロオリゴ糖は大腸がん前がん病変の発生を抑制することで、大腸がんの発症を予防できる可能性があります。

 

 

 

(Higashimura Y. et al., Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol., 2016)