百科事典

  • ケストースと肥満

ケストースは肥満者の血中インスリンを低下させる

背景

インスリンは機能が低下するインスリン抵抗性は高血圧、2型糖尿病、新血管疾患など幅広い疾患の危険因子です。インスリン抵抗性の結果、肥満者では膵臓からインスリンの産出が増加し、血中ではインスリン濃度が高くなる傾向があります。そのため、血中のインスリン濃度がインスリン抵抗性の一つの指標として注目されています。

結果

Wanatabeらの報告では38名の肥満者を対象に試験を行いました。1日あたり5gのケストースまたはプラセボとしてマルトデキストリンを12週間摂取させました。その結果、12週目の空腹時インスリン濃度はケストース摂取群で有意に減少しました。

要約

ケストースは血中インスリン濃度を減少させます。

今後の可能性

ケストースがインスリン抵抗性を改善し、様々な疾患の予防につながる可能性があります。

引用文献

A Watanabe et al, Nutrients, 2021