百科事典
発酵混合飼料とハト(スクワブ)における成長性能・と体重の改善
背景
ハト(食用ハト、スクワブ生産)は、親鳥が分泌する「クロップミルク」を介してひな(スクワブ)を育てる独特の哺乳様式をとる。飼料コスト低減のため大豆粕・菜種粕・トウモロコシ糠などの植物性タンパク源の活用が期待されるが、抗栄養因子の存在や生の穀物を好むハトの嗜好性のために利用が制限されてきた。微生物発酵による飼料処理は抗栄養因子を分解し、腸内細菌叢を介して成長性能や腸管機能を改善することが期待されている。
結果
Carnean種ハト60ペアを、対照区(基礎飼料)と発酵混合飼料区(FMF区:大豆粕・菜種粕・トウモロコシ糠を6:3:1で混合しLactobacillus plantarumとBacillus subtilisで14日間発酵させた発酵混合飼料を基礎飼料に5%添加)の2群に分け、各ペアが3羽ずつのスクワブ(各群90羽)を43日間(哺育18日、育雛25日)育てた。その結果、スクワブの最終体重は対照区478.27±26.87 gに対しFMF区562.33±36.83 gと有意に高く(p<0.01)、平均日増体量(ADG)も対照区18.76±1.07 g/日に対しFMF区22.11±1.46 g/日と有意に増加した(p<0.05)。と体重は対照区404.13±25.53 gに対しFMF区495.53±37.96 gと有意に増加し(p<0.01)、胸筋重量も対照区91.31±13.35 gに対しFMF区103.05±9.61 gと有意に増加した(p<0.05)。
要約
発酵混合飼料の親鳥への給与は、クロップミルクを介してスクワブの成長性能(最終体重・平均日増体量)およびと体性能(と体重・胸筋重量)を有意に高める効果を示した。
今後の可能性
発酵混合飼料の活用は、ハト生産における飼料コストの低減と成長性能向上の両立に貢献する可能性がある。至適な発酵条件・添加割合の設定や、腸内細菌叢を介した作用機序のさらなる解明が期待される。
(Xiao C et al., Animals (Basel), 2024)

