百科事典
プレバイオティクスとサルモネラ感染時のTNF-α抑制
背景
サルモネラ感染は腸上皮における炎症応答を引き起こし、その中でもTNF-α(腫瘍壊死因子α)は中心的な炎症性サイトカインとして知られています。TNF-αは炎症の増幅、腸管バリアの破綻、細胞死誘導など多面的な病態形成に関与します。腸内炎症の制御を目的とした栄養介入の一環として、プレバイオティクスの有用性が注目されています。
結果
Caco-2腸上皮細胞にサルモネラ感染を施した後にプレバイオティクス(PB:フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、イヌリン、アントシアニン)を添加したところ、TNF-αのmRNA発現が有意に抑制されました。感染によって急増したTNF-α発現は、PB処理群で顕著に低下し、炎症性サイトカイン応答の抑制が認められました。
要約
プレバイオティクスは、サルモネラ感染後に上昇するTNF-α発現を抑制し、腸の炎症の増幅や組織障害の進行を防ぐ効果を示しました。
今後の可能性
プレバイオティクスは、感染に伴う強い炎症反応の制御を通じて、感染後過敏性腸症候群や腸炎性疾患の予防的・補完的介入として期待されます。
(Chen et al., Nutrients, 2017)