百科事典
ケストースはインスリン抵抗性を改善する
背景
インスリンは血糖値を調節するために膵臓から分泌されるホルモンです。
通常、インスリンは血液中の糖を細胞に取り込む役割を果たし、血糖値を安定化しています。インスリン抵抗性はインスリンの感受性が低下することを指し、多量のインスリンを膵臓が分泌することに繋がり、膵臓の機能が低下する可能性があります。
インスリン抵抗性は2型糖尿病で多く見られ、動脈硬化などに繋がることも考えられています。
結果
Watanabeらの報告では2型糖尿病モデルラットにケストースを約15週間摂取させました。
15週目にブドウ糖溶液を経口投与し、経時的に血糖値とインスリン濃度を測定しました。
その結果、ケストースの摂取は血糖値が素早く低下しました。
要約
ケストースの摂取によってインスリンの感受性が増加したことが考えられます。
今後の可能性
ケストースがインスリン抵抗性を改善することで動脈硬化などの予防につながる可能性があります。
引用文献
A Watanabe et al, Scientific Reports, 2020