百科事典
ケストースと犬の腸内細菌
背景
プレバイオティクスとしてのケストースは、腸内フローラを有益な方向に導く働きを持つことが知られています。特にBifidobacterium(ビフィズス菌)**は腸内環境の指標菌として重視されており、その増加は健康への正の効果と関連しています。本研究では、ケストースの継続投与が健康な犬の腸内ビフィズス菌数に与える影響を検討しました。
結果
Bifidobacterium属の菌数はケストース摂取中に増加傾向を示し、8週目でピークに達した後、12週目(投与中止から4週後)でもその水準を維持していました。また、同時にActinobacteria門全体も増加傾向を示しました。
要約
ケストースの8週間投与により、犬の腸内におけるビフィズス菌(Bifidobacterium)が有意に増加し、その効果は投与終了後も持続する傾向が見られました。本研究は、ケストースが犬における腸内有用菌の定着を促進する次世代型プレバイオティクスである可能性を示唆しています。
引用文献 Ide K et al, JVMS 2019