百科事典

イヌリンはインスリン抵抗性を改善する

背景

二型糖尿病ではインスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性を発症します。インスリン抵抗性は脂肪組織、肝臓、骨格筋など様々な臓器部位での炎症反応が引き起こされることが要因の一つです。様々な研究で食物繊維の摂取量が多いと2型糖尿病のリスクが低下することが示されています。

結果

年齢が18~65歳の肥満傾向の方が試験に参加し、プラセボであるセルロース、またはイヌリンを20g/day、42日間摂取しました。その結果、イヌリンの摂取が高血糖マーカーであるHOMA2-IRを減少させ、空腹時の血中インスリン濃度も減少させることが示されました。

要約

イヌリンはインスリン抵抗性を改善します。

今後の可能性

イヌリンの摂取によりインスリン抵抗性を改善し、様々な疾患の予防に繋がる可能性があります。

引用文献

Chambers ES et al, Gut, 2019