百科事典

プロバイオティクスと犬の急性出血性下痢症候群

背景

急性出血性下痢症候群(AHDS)は犬によく見られる疾患で、適切に治療しなければ命に関わる可能性があります。

AHDSの犬では腸内細菌叢の変化が確認されていますが、プロバイオティクスによる介入効果に関する報告はほとんどありませんでした。

結果

Ziese ALらの研究では、AHDSの犬にプロバイオティクスを摂取させた結果、プラセボ群と比較して症状の改善が顕著に早まることが確認されました。

AHDSは自然回復する傾向があるものの、プロバイオティクスにより回復速度が加速されることが示されました。

要約

プロバイオティクスは、犬のAHDSの症状回復を早める可能性があります。

今後の可能性

今後は、最適なプロバイオティクスの種類や投与量、治療タイミングの検討が必要です。

また、プロバイオティクスが腸内細菌叢や免疫反応に与える影響を解明することで、AHDSの新たな治療法や予防法の開発が期待されます。

 

引用文献 Ziese AL et al. PLoS One., 2018.