百科事典

プレバイオティクスと犬のサルモネラ菌による下痢症状

背景

サルモネラ菌は人だけでなく犬にも感染し、特に若くてストレスを感じやすい子犬は重症化や死亡のリスクが高くなります。

イヌリン(INU)やフラクトオリゴ糖(FOS)は腸内の有益な菌を増やす作用があり、豚のサルモネラ感染に対する保護効果が確認されていますが、若い犬への効果はこれまで報告されていませんでした。

結果

Apanaviciusらの研究では、生後12週の子犬を対象に試験を実施。INUおよびFOSを摂取した子犬では、サルモネラ感染による体温上昇が有意に軽減されることが明らかになりました。

要約

INUやFOSの摂取は、サルモネラ感染による子犬の体温上昇を抑える効果を持つことが確認されました。

今後の可能性

今後は、INUやFOSの最適な投与量や継続期間の検討が必要です。

また、腸内細菌叢への影響を解明することで、若い犬の感染予防や健康管理の新たな戦略につながる可能性があります。

 

引用文献 Apanavicius CJ et al. J Nutr., 2007.